Giving Stones
from Portland
Oregon Sunstone

Oregon Sunstones
オレゴン・サンストーン ファセット・オーバルカット
1500万年前の火山流が結晶化した
オレゴン・サンストーン。
ミステリアスな輝きと美しいグラデーション、 オレゴン・サンストーンは中新世の火山流から生まれた地球の記憶の断片。アメリカ 大陸北西部を縦断する火山帯カスケーズの東南に位置するスティーンズ山、その大噴火によって流れ出た玄武岩溶岩が母体となっています。石としてはラブラドライトの仲間に分類されており、オレゴン州のオフィシャル・ジェムストーンに指定されています。
自然を写し取った色合い

カット・加工のこと

水、空,森、光、そして大地の色。
サンストーンと呼ばれる石はインドやロシア、北欧でも産出されています。これらは日長石ヘリオライトで、オレンジ系の石の中にラメに似たヘマタイトのインクルージョンがあり、アベンチュレッセンスと呼ばれるキラキラした反射が特徴です。透明度はそれ程なく、多くがドーム型のカボションとして加工されます。一方、オレゴン・サンストーンの内部から光を放つような独特な輝きは、透明感を損なわないごく微細なコッパー・インクルージョンによるもので、ファセット・カットによってさらに魅力を増します。これは普通のラブラドライトには見られないものです。
さらに角度や光源によって異なった色に見えるシラー(光が石内の層に反射して輝く効果)のあるものも多く、ピンクに見えるものが斜めにすると深いティールグリーンに輝いたり、まったく違う顔を持つ不思議な石でもあります。
色にはさまざまなバリエーションがあり、 独特な深みを持っています。ほとばしるマグマを結晶化させたような深紅、オレゴンの森のジュニパーグリーン、ハイランドの朝陽のようなゴールド、クレーターに満ちる水の青緑、荒野の夕焼けの色、どの色も大陸の自然を写しとったような微妙なトーン。また、2色、3色と複雑なグラデーションを持っているものもあり ます。
ジュエリーになるのは1割。
宝石として取引されるオレゴン・サンストーンはクラリティが高く、ブリリアントやプリンセス等のファセット・カットよってその美しさが更に際立ちます。ただ、採掘されるもののほとんどが透明か淡い色味であり、宝石質のものは約1割だけ、濃い赤や緑などはごくわずかしか採取されません。一般の天然石やパワーストーンには人工的な着色やオイル塗布によって色や輝きを加えているものも多くありますが、オレゴン・サンストーンは天然の状態で取引されます。ですから透明度や色味は石によって随分違いがあり、価格もかなり上下があります。ほぼ原石のままのナチュラルなものもあれば、ティファニー社がプラッシュ・ダイアモンドと呼んだ如くカットによって非常に強い輝きを放つものもあります。
なお、オレゴン・サンストーンは一般の人にも採掘の許可されているエリアがあり、ジュエリー・アーティストの中には自分で掘りに行くツワモノもいるようです。ただ、美しいカットを施すにはもちろん専門的な技術が必要ですが。
星の光で眺めた時に最高の輝きを見せると言われる神秘の石オレゴン・サンストーン、 自分にとってのオンリー・ワンを探し出せたら最高だと思います。
・ 「ジュエリーとしての歴史」へ ・ 「オレゴンの大自然」へ

The History as Jewelry
中央オレゴン、ナショナルモニュメント「ペインテッド・ヒル」©Toshino Momoki
ジュエリーとしての歴史
世界の注目の中で。
20世紀の初頭、スティーンズ・マウンテンの西南にある街プラッシュ近郊の鉱山で採掘したオレゴン・サンストーンを、ニューヨークのティファニー&Co.はいち早く「ブラッシュ・ダイアモンド」として売り出しました。その後、鉱山は売却されましたが、同エリアのラビットヒルズにあるダストデビルとサンストーン・ビュートは、現在もオレゴン・サンストーンの代表的鉱山とされています。
その後、80年代にスティーンズ・マウンテン北側のポンデローザにて大規模な鉱床を発見。87年には正式にオレゴン州の公式ジェムストーンとして認定され、オレゴン・サンストーンは徐々に世界のジュエリー市場に出回るようになりました。ただしポンデローザ産も95%が不透明な石となり、クラリティの高い石が希少なステイタスであることに変わりありません。
90年代初めにはH.Sternもコレクションに加え、今ではオレゴン独自の石として世界的に知られる存在となっています。産出される場所が非常に限られていること、上質なものの流通量が少ないことから取引価格は透明度やカラー、シラーの状態、カット等により、とても高額なものとなっています。
・ 「オレゴンの大自然」へ

The Nature of Oregon
中央オレゴン、ナショナルモニュメント「ペインテッド・ヒル」©Toshino Momoki
美しく壮大なオレゴンの大自然
森と湖、そして高地ハイデザート。
オレゴンとはいったいどんな所なのでしょう。ポートランドについての情報はあっても、ポートランドのあるオレゴン州については意外に知られていないようです。オレゴンはアメリカ大陸の北西部、 太平洋に接しており、シアトルのあるワシントン州とカリフォルニア州の間に位置しています。ポートランドはその北西にあり、州最大の都市となります。
この地はそれは豊穣な自然に溢れています。州境には氷河が削ったコロンビア河峡谷が海に注ぎ、太平洋岸オレゴン・コーストは奇跡の600キロと呼ばれる原始の海岸線が続きます。ポートランドの東側には州を縦断する形でカスケード山脈があり、麓の一帯は針葉樹の森に埋め尽くされています。この山脈は北はカナダのブリティッシュ・コロンビア州、南はカリフォルニアのマウント・ラッセンまで延びる休火山帯で、富士山くらいの高さの美しい山々が連なります。30年程前にはオレゴン州境近くにあるセント・ヘレンズ山が活動を再開して大噴火が起こり、上部が一気に吹っ飛んでしまいました。ちなみに、この時の灰を結晶化させたエメラルドがジュエリー素材になっています。カスケードには無数の滝と川、湖があり、その水は清澄そのものです。
オレゴン・サンストーンが生まれたスティーンズ山があるのは、この山脈のさらに東、ハイデザートと呼ばれる高地です。噴火が起きた中新世の時代には地球上の大陸は現在の状態とは異なっていました。オレゴン・サンストーンは大陸同士の衝突が起こり、それによって活発な地殻変動が発生していた時期に生まれたと考えられます。南オレゴンの一帯には有名なクレーター・レイクをはじめカルデラ湖がたくさんあり、火山活動の名残を見ることができます。
オレゴンは都市成長境界線というラインを設定することによって街と自然地帯が明確に分けられており、こうした緑と大地がほとんど手つかずの状態で残されているのです。
公式天然石オレゴン・サンストーンのジュエリー、ポートランドから。